妙吉塚といわれている築山状の小山にある宝筺印塔。

驚いたことに至徳四年（西暦１３８７年）の年紀がある。だがそれほど古いものには見えない。江戸後期くらいな感じだ。

 

この塚の名前の「妙吉」とはなんのことだろう。

調べてみるといろいろと興味深い歴史があった。

詳しくはブログの方のそこナニナムナム写真館増刊号で。

 

昭和４年（１９２９年）１１月 ３日

薄井沢電燈利用組合　とある。

 

現在でも市街地的な発達はしていない地域だが、８０年前には既に電気が通っていたのがわかる。

碑文から当時の人々の喜びが伝わってくるようだ。

 

このあたりの石仏では非常に珍しい像だ。

烏天狗が剣と索を持ち、白狐に乗るという姿は飯縄権現か秋葉権現であると考えられる。

この地域は不動信仰が盛んであることから、不動明王が垂迹した飯縄権現であると思われる。

 

明治の神仏分離以降、飯縄信仰などの修験道は衰退してしまって、詳細な内容が伝わっていないのが残念だ。

 

岩本観音の山頂から西側に回りこんだ場所に立っている。

剣と羂索を持たせたと思われる穴があることから、不動明王ではないかと思う。

もともと明治の初めに廃寺になった麓の寺院は真言宗であったというのでその可能性は高いんじゃないかな。

 

丸彫りの見事な像だ。背中側に文字が彫られているが薄くて読めない。